ごあいさつ

ごあいさつ Greeting

現役農家の中小企業診断士
久保 博

現役農家の中小企業診断士、久保 博(くぼ ひろし)と申します。北海道仁木町で農業経営に携わる傍ら、農業分野を中心とした経営支援活動を行っています。

農業は、天候や社会の変化に日々向き合いながら営む不確実性が高い仕事です。私自身、作物を育てる現場で「病害虫や雑草との闘い」や「想定外の天候」、「言葉にしづらい葛藤」と向き合ってきました。

どれだけ頑張って汗を流して長時間働いても、時に自然は非情にも作物にダメージを与え、畑を破壊することもあります。たわわに実ったトマトを朝から晩まで収穫しても市場では供給量があふれ、出荷制限による廃棄処分や価格下落の影響で採算割れになってしまうこともあります。また、北海道では春~秋までしか営農できず業務量の繫閑差も激しいことから、人材の確保と定着は常に経営の最優先課題となっています。

そうした経験を通じて、農業経営の難しさと奥深さを身をもって感じています。

現役農家の中小企業診断士
久保 博

かつて農業は、「キツイ・汚い・危険」の “3K”と揶揄され、勘と経験、気合と根性に頼る属人的な産業と見なされがちでした。さらに、自然災害や景気変動など、自力ではコントロールできない外部要因に大きく左右される産業でもあり、そのやるせなさはなんとも言葉に出来ない感情です。そのようななか、農業従事者の高齢化が進み、持続可能性そのものが問われる時代となっています。

それでも——
「食」への関心が高まりつつある今、農業の価値と役割はあらためて見直され、新規就農者や Uターン就農者など、希望を持ってこの世界に飛び込む若者の姿も増えています。こうした意欲ある農業者が「経営でつまずかないように」支援し、後の世代まで永続的に農業を営むことのできる体制を作る、これこそ今まさに求められていると強く感じています。

現場の勘と経験、気合と根性に頼るだけでなく、机上の知識と理論に偏るでもなく、「経営としての視点」や「持続可能な仕組み」を持つこと。その実現のために、私は中小企業診断士として、制度や理論のアドバイスにとどまらず、“現場で実行できる”経営支援を目指し、一人ひとりの農業者の背景や想いに寄り添いながら、再現性と実効性を両立させる支援に努めています。また、行政・ JA・地域の金融機関・大学・研究機関などとの連携も大切にしながら、単なるアドバイザーではなく、 現場と制度の橋渡し役として、持続可能な農業と地域の未来に貢献していきたいと考えています。

さらに現在は、人材派遣を主事業とする 株式会社エンビトの取締役 として、農業分野への 外国人材の活用 にも取り組んでいます。現場の実情を理解したうえで、単なる労働力の確保にとどまらず、 受け入れ側と働く側の双方にとって持続可能な関係性の構築 を目指し、農業の担い手不足という構造的課題に対し、現場経験と経営視点の両面からアプローチしています。

特に、以下のテーマを得意としています。

農業は派手さのない仕事ですが、人の命を守り・自然と共存し・社会・地域の暮らしを支える不可欠な営みです。偶然や一時的な成功に依存せず、自然災害や社会環境の変化にも耐えうる「じわじわと成長・継続できる経営」を支えたい。そのために、「安心して働ける環境づくり」や「世代を超えた事業継承」にも力を入れています。

ともに農業の未来を考えるパートナーとして、ぜひお気軽にご相談ください。

ロフィール
Profile

1971年生まれのうお座。主にミニトマトやさくらんぼの生産・販売 に従事しており、取引はほぼ全量 JAを通じて行っております。冬季は 果樹の剪定作業請負 と民泊施設2件の運営も行っています。

1993北海学園大学 経済学部 経営学科 卒業

・大手楽器メーカーにて営業職 3年
・大手外食チェーンで店舗マネージャー 2年
・その後、Uターン就農し、両親のもとで農業に従事。
2006株式会社 久保農園を設立
2016同社 代表取締役に就任
2025経済産業省認定 中小企業診断士試験 合格(同年6月 登録)
株式会社 エンビト取締役就任

執筆・講演・セミナー実績

2003.6FMアップル「北の食物研究所」コメンテーターとして出演
2004.4〜11フリースクールにて「食べ物を作る仕事」の講演
2017.5月号「現代農業」への寄稿
2018.1月号
2019.9月号
「ニューカントリー」への寄稿
2019.8
2022.8
母校・北海学園大学 地域経済研究ゼミ生の視察受け入れ・講演
2024.8JICA(国際協力機構)によるアフリカからの農業政策研究員視察受け入れ・講演
週1回X(旧Twitter)にて「農業経営なんでも相談室」を開催中